キャラクターデザインやイラストを依頼するときに必要なこととは?
イラストレーターのいづ(@izusan_14)です。
みなさんは普段イラストを制作する側でしょうか?それとも依頼をする側でしょうか?
もし依頼をする側だったとしたら、好みのイラストを描くイラストレーターさんを見つけたとき
この人のイラストとっても素敵だなぁ
よし!依頼をするぞ!
と思い、コンタクトを取ると思います。
そのとき
あれ?こういうものを描いてほしいって頭の中にはあるけど、どういう風に伝えたらいいんだ?
そもそも描いてもらうには何が必要なんだ!?
こういったように、どこまでが描くのに必要な点なのかが分かりづらかったりします。
今回はキャラクターデザインやイラストを依頼するときに必要なことをまとめてお伝えしていきます。
初めて依頼される方の参考なれば嬉しいです。
もくじ
まずはクライアントのことが知りたい!
依頼者側とイラストレーターさんは大体初めてお仕事をする相手の場合が多いと思います。
例えばお仕事のメールが来たとして
初めまして!あなたのイラストを見て是非とも描いていただきたいと思いメールをしました。
よろしくお願いします!
これだけしか書かれていない場合、どんなものを描けばいいのか、はたまた何時までに描き上げたらいいのかすら分かりません。
もしこのメールと同じ内容のものが一般企業に送られてきたとしたら
『なんだこのメールは…スパムか迷惑メールだろう』
こう思われてしまうと思います。
なので『氏名』『会社名や屋号』『依頼内容』などを記載してしっかり自己紹介をしましょう。
イラストを描くのに必要な情報
イラストを使用する場所や使用用途について
- ポスターに掲載したい
- webサイトに掲載したい
- 看板に印刷して使用したい
- ゲーム内のキャラクターとして使用したい
上記のように今回使用したい用途を伝えると、イラストレーターが大体のデータ形式などを把握することができるためとても助かります。
また今回依頼した制作物を今後別の用途で使う可能性がある場合は、そのことを伝えることがかなり重要だったりします。
制作物を1度使用したあとに、別の媒体で使用することは『二次使用』といい、『二次使用料』という追加料金が発生します。
参考までに日本イラストレーター協会さんが定めている使用料金はこちらです。
日本イラストレーター協会では追加媒体料を次のように定めています。
二次使用料 7割
三次使用料 5割
四次使用料 5割
五次使用料〜 2割しかしながら現実では予算的に難しい場合も多く、なかなかこの通りにはいかないので、話し合いでお互いの妥協点を見出します。
―日本イラストレーター協会『イラストの料金と著作権に関して』より
納品データの形式・サイズ・解像度・カラーモード
私はデジタルイラスト(PCなどの電子機器やソフトを使用したもの)しか納品をしたことがないので、デジタルの制作物についてのみ説明していきます。
デジタルデータの制作物というのは、制作中や納品間近にサイズや形式、解像度を変更することができません。
もし形式やサイズなどを間違えてクリエイターに伝えて制作を進めてしまった場合はとんでもないことになります。
データ形式について
- psd(ピーエスディー)形式
- ai(エーアイ)形式
- png(ピング)形式
- jpeg(ジェイペグ)形式
- gif(ジフ)形式
イラストデータ形式は大体この5種類がオーソドックスですが、制作するテイストやソフトによって形式が変わってきます。
サイズについて
縦・横(高さ・幅)をセンチメートル(ミリメートルなど)かピクセル単位で指定します。
例えばA4サイズのチラシに載せるイラストを依頼する場合、
- 縦297mm(4,093px)x横210mm(2,894px)のA4サイズのイラスト
となります。
解像度について
- webサイト等で使用する場合:72dpi
- カラー印刷の場合:300dpi以上
- モノクロ印刷の場合:600dpi以上
印刷用なのに72dpiにしてしまうと低解像度の図のイラストのような状態で印刷されてしまいます。
なので使用用途が決まってから依頼をすると良いでしょう。
こだわりポイントがある場合
参考画像を探す
キャラクターイラストの場合性別や性格などのプロフィール情報も重要ではありますが、一番重要なのはビジュアルですよね。
依頼者側がイラストレーターに『こういうイメージです!』と文章だけでイメージを伝えても、どこかで食い違いが起きてしまい、何度も修正をしてもらうことになった…こういった状況になる恐れもあります。
そのときはこだわりたい部分を画像を使って説明するとイメージの食い違いが起きにくくなります。
chromeやsafariなどの検索エンジンから理想に近い画像を集めて、依頼時にまとめて送付すると制作側はイメージがしやすいです。
なかなか理想の画像が出てこない場合、pixivなどのイラスト投稿サイトに投稿されているイラストを参考として使用するのも1つの手だと思います。
資料として保存した画像やイラストには『著作権』があります。
勝手に改変・改造・webサイトやSNS等に無断転載などをすると『著作権侵害』となり、刑事罰10年以下の懲役または1000万円以下の罰金が科されます。
取り扱いには十分注意しましょう。
参考画像と全く同じものは危険!!
画像やイラストを参考にするために集めましょうと紹介しましたが、
参考画像と全く同じように描いてほしい!
と依頼するのは絶対にやめましょう。
理由は、参考にと集めた写真や画像、イラストなどには『著作権』があるからです。
著作権侵害にならないように、『参考にして描いてください』と制作者側におまかせしましょう。
ポーズの表現に困ったら自撮りしてみる
イメージに合う画像を探してみたものの理想のポーズをしている画像がなかった場合、自撮りをして送るのが割と一番簡単にできる方法です。
他には可動式のフィギュアを使ったり、3Dのデッサン人形などにポーズをとらせるなどもおすすめです。
必須!予算とスケジュール
いつまでに必要なのかを伝える
急に『明日イラストがないと困るので、描いてください!』と相談されたとしたらイラストレーターさんは困ってしまいます。
依頼内容がミニサイズのキャラクターイラストだったとしても、どんなに急いでも打ち合わせの時間や制作時間、修正する必要がある場合には修正期間を含めても最低3日~1週間ほどかかります。
制作者側も別のお仕事を抱えている可能性もあるので、スケジュールはどうか?現在仕事を受けられそうなのかを確認して、早めに依頼をすることをおすすめします。
予算はどれぐらいかを提示する
相場が分からない場合、『私はこのくらいの価格でお仕事をしています!』とサイトに載せているイラストレーターさんもおられますので、参考にしてみるのもいいと思います。
私の場合、見積もりをすることも可能です。
また価格がイラストレーターさんによって大幅に違う理由は、知名度やクオリティなどさまざまです。
支払い方法や期日はいつなのかを聞いてみる
大体は銀行振り込みがオーソドックスかと思います。
期日は依頼者側が企業や個人の方など場合によって違いますが、企業案件だと翌月末振込が多いそうです。
いざ制作に取り掛かってから金銭トラブルに発展…なんてことにならないためにも、予算や納期は早めに提案・確認できるようにしたほうがいいと私は思います。
分からないことは遠慮なく聞くべし
イラストレーターさんからの返信メールに良く分からない専門用語や内容があった場合、遠慮せず質問をしちゃってください!
同じ業界や界隈でお仕事をし続けていると『この専門用語は誰にでも通じる』と思い込んでしまうことは結構あったりします。
また分からないまま話が進んでしまうと『そういう意味だったの!?だったらこう言っておくんだった…』と後悔することが起きてしまう可能性もあります。
そうならないためにも、分からないことに対して質問を積極的にしていきましょう。
まとめ
- キャラクターの設定・イラストの使用場所・使用用途・納品データの形式とサイズ・解像度は伝えるべし!
- こだわりポイントがある場合は参考画像を探してみる
- 参考画像と全く同じものを依頼するのは著作権侵害となるので十分注意する
- 納期と予算の提示、支払い方法や期日をしっかり話し合う
- 分からないことは遠慮せずに聞いて大丈夫!
以上、キャラクターデザインやイラストを依頼するときに必要なことでした。
初めて依頼をする方や、数回依頼をしてみたもののスムーズにやり取りが進められなかった方の今後参考なればと思います。
また当方へお仕事の相談や依頼を検討しているが、疑問に思うことがあってなかなか相談しづらいと感じている方はこちらを参考にどうぞ!